プロンテラ北の森から悪魔の軍団が南下、緊急体制…プロンテラ |
2003.04.01 |
プロンテラ北に広がる悪魔の森から、バフォメット率いる悪魔の軍団8万が、
首都プロンテラを目指して南下中だとの情報が入り、プロンテラは緊急体制に入った。
トリスタン3世は、ゲフェン、フェイヨン、アルデバランの三都市に応援を要請し、
約12万人の兵士がプロンテラ北に配備され、3万人のアルデバラン軍が南下、バフォメットの軍団を挟み撃ちにする作戦がとられた。
突然の騒ぎにプロンテラの街中は静まり返り、多くの市民がアルベルタ方面に向けて脱出した。
しかし、軍が配備されてから3時間が経過しても、悪魔の軍団が攻め入る様子は無い。
不審に思い、プロンテラ北の森へ偵察を派遣したところ、森を根城とする冒険者達が、いつも通りの狩りを行っていた。
偵察兵が付近の冒険者に事情を聞いたところ、「ああそれ、エイプリルフールの冗談でしょ?」という答えが返ってきた。
その冒険者の話によると、プロンテラ北の森で活動しているあるギルドメンバー達が、
エイプリルフールのジョークとして、悪魔の軍団が南下しているという嘘を言いふらして回っていたという。
話に真実味をつけるために、わざわざ多くのモンスターをトレインし、森の中を駆けるという演出も欠かさなかった。
このギルドのメンバーは悪戯好きで有名で、そのギルドを良く知る他の冒険者たちは、面白がって彼らと一緒に逃げ回ったと言う。
だが、そんなことを知らない者達は、本当に悪魔の軍勢がやってくると信じ込んでしまい、プロンテラに駆けこんで警告して回った。
その時はまだ、今日がエイプリルフールということでプロンテラの者たちは半信半疑だったが、
トレインから脱線した一部のモンスター達が、森を抜けて南下してくるのを、様子を見に来たプロンテラの警備兵が目撃。
悪魔が攻めてくると言う情報は本当のことだと街中に伝わり、今回の騒ぎが起きてしまったようだ。
これに対しトリスタン3世は「悪魔の侵略が嘘だとわかったのは喜ぶべきだが、世の中にはついていい冗談と悪い冗談がある。
私は国内の各都市だけではなく、アルデバランにまで応援を要請してしまった。
得に隣国シュバルツバルドには、なんと言って詫びたら良いのかわからない。
騒ぎの原因となったギルドには、厳重な注意を与える。」と、疲れた表情で記者団にコメントしていた。
「森とプロンテラは非常に近く、もし本当に北の森の悪魔が攻めてきたら、
きちんとした事実確認を行っている暇は無い。それが今回のような騒ぎの一因になった事は確かだ。
まあ、短時間でこれだけの軍勢の配備が可能だと確認できたというのが、唯一の収穫か。」と、ある警備兵は語る。
現在、脱出した市民達も徐々にプロンテラに戻ってきており、街はいつもの落ち着きを取り戻しつつある。