鎮守府新聞ワレアオバ│Naval District Newspaper Ware Aoba

遠征報告:潜入!海上自衛隊第二術科学校! (1/2)
2015.09.19

どうも、青葉です。

今日は現代の海軍機関学校、第二術科学校のオープンスクールにやってきました。

術科学校というのは自衛隊における教育訓練機関です。

青葉の時代も砲学校を始め、水雷学校、機関学校など専門的な教育を行う機関がありましたが、
その後継に当たるとご理解ください。

海上自衛隊には第一から第四までの術科学校があり、
第一術科学校(江田島)水上艦艇術科教育。
第二術科学校(横須賀・田浦)機関や語学等の教育。
第三術科学校(千葉・下総)航空機関連教育。
第四術科学校(舞鶴)業務管理や補給等の教育。
このように専門的な教育が行われています。
(以下、二術校と略記します)

自衛隊員になってからも勉強しなければならないのは大変ですねえ。

ちなみに空軍(航空自衛隊)さんも術科学校があって、そちらは第五まであるそうですよ。

オープンスクールは要は一般開放日です。
いつもは毎年8月のサマーフェスタに合わせて同日に開催されるのですが
来場者からじっくり見ることが出来ないとの声もあったそうです。

なので今年は別日程で開催すると4月に取材しましたシンポジウム
二術校の校長先生がおっしゃっていました。

サマーフェスタは海自・米軍基地が一般解放されるので
見どころも多く二術校まで足を運べない人も多そうです。

その反面、横須賀市外から来る人にとっては一度で見れたものが別日程となると
そのたびに横須賀に来なければならない手間もあるかもしれません。

まあ青葉としては暑さが和らいだこの時期が良いと思いますねえ。


二術校はJR田浦駅から徒歩5分程度の場所にありますので横須賀線で行っても良いのですが、
青葉はあえて別の方法を取りました。

それが横須賀警備隊の誇る交通船によるシャトル便なのです。


横須賀港にある横須賀地方総監の桟橋から、
新井掘割水路を抜け田浦・長浦港にある二術校の桟橋まで、約15分の船旅。

観光客に好評なYOKOSUKA軍港めぐりの1/3くらいの航程を
無料で体験できるのですから乗らない手はありません。
但し、観光案内は付きませんけど。

サマーフェスタと併催のときも運行していましたが
開場と同時に乗船券が争奪戦となるので青葉も一度くらいしか乗ったことはありません。

乗れない場合はシャトルバスが出ていましたので、そちらで移動していましたねえ。
基地内の道路を走るので、これはこれで貴重な車窓を見ることが出来ていたのですけど。



今年は別日程での開催のせいか横須賀からの乗船はさほど混雑していませんでした。


海自のライフジャケットを装着して乗船。
交通船は船の中央部から乗船し、客室が前部と後部にあるという変わった形の船です。
当然ながら船は前に進むので、青葉は前部の客室に入りました。


お見送りを受けて出発します。

航路の都合もあるのでしょうけど、まず米軍基地側に近づいていきます。


海自の誇るおやしお型潜水艦が停泊しているすれすれを通過。
第5ドックにはタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦が入渠しているのが見えます。

艦番号は見えませんが今年5月に配備された「チャンセラーズビル」(CG-62)でしょうかねえ。
青葉注記:目撃情報をまとめると「シャイロー」(CG-67)のようです。

船上からふと気が付くのは吉倉桟橋に停泊する自衛艦の多さでした。

逸見岸壁を「いずも」が停泊して占領しているので手狭になっているのはわからないでもないですが、
(通常逸見岸壁には2隻の自衛艦が停泊できます)
護衛艦のほか海洋観測艦などいつもは長浦港にいる艦艇までこちらに停泊しているのは珍しいですねえ。


新井掘割水路を抜け、長浦港に入ってその理由が何となくわかりました。


港湾工事用の船舶が海洋観測艦などの定位置にいました。

青葉の聞いた噂では長浦港は水深が浅いため、浚せつ(広域に水底を掘る)工事を行い、
護衛艦などを入れるようにするとか。

将来的には「いずも」が長浦港に入ったりするんでしょうかねえ。

あと、退役してから2年半ほど長浦港に留め置かれていた
はやしお型潜水艦「わかしお」が居なくなっていました。
青葉注記:8月27日に解体のため曳航されていったとのことです。



そして二術校に到着。



まずは第2ガスタービン実習場へ。
第1はどこにあるのでしょう?


こちらにあるのは川崎重工製スペイガスタービンエンジン。
ロールス・ロイス社(英)との技術提携で川崎重工が国内生産・整備を行っています。


航空機用のジェットエンジンを船舶用に転換したものだそうで、
細かい仕様は違いますが概要はほぼ同じとのこと。

飛ぶんですか?(飛びません)

ガスタービン機関の利点は①小型 ②軽量 ③大出力 ④最大出力まで短時間で到達
ということだそうです。

特に戦闘時には④は必須ですねえ。

ちなみに
巡航時はディーゼル、高速時にガスタービンに切り替える『CODOG方式』
ガスタービンがアシストに入る『CODAG方式』
という2つの方式があるようです。

いずもなど最近の護衛艦は『CODAG方式』が多いみたいですね。

運転展示があったので動画で撮影してみました。


次は厚生センターに行きます。


目当てはフードコートで提供される限定販売の
護衛艦「きりしま」とよこすか海軍カレーのあいがけ(600円)

2年前に青葉の司令官がこちらでカレーを食べた時は
自衛艦の元給養員さんが作るカレーを売り出していて、
そのときは「はなの舞」さんの運営だったそうです。

今年は汐入にある「ハングリーズ」さんの運営に代わっていました。

同店は護衛艦「きりしま」より海自カレーの認定を受けていて、
先日の基地交流フェスタで「きりしま」直伝カレーを提供していました。
来月の海上自衛隊カレーフェスタでも提供予定です。

青葉が行ったころはまだそれほど混んでいなかったのですぐに頂くことが出来ました。


説明等ないのでどちらがどちらかわからないまま食べてしまいましたが、
左側はやや燻製っぽい味わいがあり少し辛め、
右側は辛さがほぼない濃厚な美味しさが楽しめました。

販売員さんに聞いたところ、色が濃いの方が「きりしま」直伝カレーとのことでした。
なので左側「きりしま」・右側「海軍カレー」だと思われます。

価格・ボリューム的にはとてもお得でしたね。
海上自衛官と同じテッパンプレートでいただけるのも良い感じです。

これをこの価格で横須賀の町中で販売したら、黒船級の衝撃でしょうねぇ。


行進展示が行われるというのでグラウンドへ。

現在は4分隊(外国語1、機関2、情報1)が教育を受けていて
それぞれの分隊単位で行進が行われます。


グラウンドを周囲を一周する形で行進が行われ、
校舎の前では来校者から抽選で選ばれた受閲者に向かって挙手敬礼を行います。

この行進は競技会というものがあり、それに向けて各分隊で練習を行っているそうです。
団体が一糸乱れずに行動する様は見ていて気持ちが良いですよね。


つづきます。

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