鎮守府新聞ワレアオバ│Naval District Newspaper Ware Aoba

遠征報告:青葉、呉に往く(1日目)
2014.08.09

どうも、青葉です!

今日は司令官と舞鶴へと視察に向かい…
え? 台風で舞鶴行きは無理ですか?

青葉注記:この日、台風11号が四国沖に迫り、中国・近畿地方を直撃するの予報が出ていました。
舞鶴の見学予定場所を見ると、この予報の影響で軒並み見学中止となっていたため、舞鶴行きを取りやめることに。

でも列車の切符がもったいないですねぇ。

司令官「予定は変更するが行かないとは言ってない」

どこへ行くんですか?

司令官「呉だ」

……あのう。
台風にちょうどぶつかると思うんですが。

司令官「台風が通りすぎたくらいにつくから大丈夫!」

『提督の決断』により、
舞鶴視察は急遽、呉視察へと変更となりました。
これにはさすがの青葉もびっくりです。

関西方面に出るには岐阜の大垣までは
夜行快速列車、ムーンライトながらに乗車します。

ムーンライトながらは全席指定で乗車には指定券が必要ですが、
この指定券がなかなか取れない列車です。

今回はすでに司令官が取得済み。
なかなか取れないこともあるので、視察を中止したくなかったようです。

ちなみにムーンライトながらの名称は長良川に由来します。
鎮守府にいる長良さんと同じですね。

司令官が言うには名前の付いている列車は
案外私たち艦娘の名前と同じものが有るのだとか。
(過去に走っていたというのもあります)

まあ流石に青葉は無いでしょうけど…

司令官「今はないけど、過去にあったよ」

本当ですか!?

青葉注記:特急「あおば」が、仙台-秋田間を走っていました。

ムーンライトながらは終点が岐阜というのもあるのでしょうけど
台風11号の影響を受ける様子もなく、特に運行中止にはなりませんでした。


小田原駅よりムーンライトながらに乗車。
青葉はもう寝ます。



翌朝、叩きつける雨は強く、鉄道は各所で運転見合わせが見られるようになりましたが
行く頃には台風が通り過ぎるという司令官の言葉を信じて青葉たちは西に向かいます。

青葉たちが使用しているのは青春18きっぷといって
普通・快速列車なら1日の間はどこまでも行けるというもの。

大垣からは普通列車で京都、大阪を過ぎ、
工作艦、明石さんの名前の由来になった明石浦を眺めつつ
青葉の第六戦隊メンバー、加古さんの名前の由来になった加古川も渡りました。

そして世界遺産、姫路城で有名な姫路にて…

司令官「この先の相生(あいおい)から先は運転見合わせみたいだな…」

台風11号はちょうどこの時、瀬戸内海を越えて中国地方を進行中でした。

でも、どうするんですか?
帰ります?

司令官「調べた結果、新幹線が動いてるようだ」

え?でも18きっぷは特急とか新幹線は乗れませんよ?

司令官「ここに魔法のカードが有るじゃろ?」

司令官……。
青葉たちは姫路から広島まで新幹線に乗ることになりました。
はっやーい!

姫路から岡山を越え、広島まで約1時間で到着
午後2時くらいに到着の予定が、お昼の12時に到着出来ました。

司令官「これが、これが新幹線…」

まあお財布の大破しそうですけどね。


さて、ここからは呉線という路線で呉に向かいます。
呉線も台風11号の影響で一部区間は運転を見合わせていましたが、
幸い呉の先にある広(ひろ)というところまでは運転していました。

と言いますか…司令官、雨が上がってませんか?

司令官「台風は過ぎたようだね。私の見込み通りじゃないか!」

新幹線のおかげだと青葉は思います。

なんだかんだで呉に到着です!
駅名板といい、電車の接近メロディといい大和押しですね!

青葉注記:
呉駅の電車が近づいてきた時に流れる接近メロディは宇宙戦艦ヤマトのテーマです。
参考:http://www.youtube.com/watch?v=-uds95oGXw8


青葉は呉に縁(えん)が深いのでそれなりに詳しいですが
今回は司令官のお供なので、行き先は司令官におまかせです。

途中で寄った観光案内所で呉観光ボランティアによる
「旧海軍の遺産巡り」というのが事前の申し込み無しで参加できる情報をキャッチ。

大和ミュージアムそばの「中央桟橋」バス停でボランティアガイドの方に参加の旨を伝えます。

まず向かったのは「歴史の見える丘」
呉海軍工廠の戦艦大和が建造されたドックを眺められるところです。

すでに大和が建造されたドックは埋められていて
骨組みが当時のまま利用されている上屋だけが残されています。

すぐ近くにはいくつかの碑が置かれています。

戦艦大和の艦橋を模した「噫(ああ)戦艦大和塔」
長門型と大和型の徹甲弾が左右に置かれています。
ガイドさんの説明ではこの艦橋は電探が装備されていない姿なのだそうです。
そう言われてみるとちょっとスッキリしてますね。

「旧呉海軍工廠礎石記念塔」
呉海軍工廠の礎石と呉鎮守府開庁当時の庁舎建材で作られているそうです。

「造船船渠記念碑」
造船ドックが埋め立てられる際に、ドックの壁石を使って底に下りる階段を再現したものだそうです。

歴史の見える丘

URL:http://www.kurenavi.jp/html/m000050.html
(呉市観光ホームページ「くれナビ」歴史の見える丘)


続いて向かったのは「アレイからすこじま」
アレイは小道という意味です。

からすこじま(烏小島)は呉湾内あった小島で、
大正時代に魚雷発射訓練場として埋め立てられました。

ガイドさんが言うには日本で一番間近に潜水艦を見られる場所だそうです。

司令官「からすこ島だと思った」

なんですか「からすこ」って…

青葉、発見しました!

潜水艦は艦番号とかないので見分けが難しいですね…
ただ、船尾がV字型になっているので、そうりゅう型だとわかります。

艦番号のない掃海艦ですね。
横須賀にも艦番号のない護衛艦が居ますが、退役するときには艦番号が消されるのだそうです。

まあ消したと言っても上から塗料を塗るだけですから
間近なこともあって番号がうっすらと見えていました
おそらくは、いえしま型1番艇・MCL-728 掃海管制艇『いえしま』ですね。
(2014年(平成26年)除籍)

他にも艦艇が居ました。

AOS5201 音響測定艦『ひびき』
音は同じですが、第六駆逐隊の響ちゃんとは異なり、
関門海峡の北西の響灘が艦名の由来なのだそうです。
双胴船というちょっと変わった船型ですね。
所属は一応横須賀のようです。

ARC-483 敷設艦『むろと』
すこしのっぺりとした船型はステルス性のためとか言われているようです。

旧軍時代に魚雷の搭載に使用していたというクレーン。
昔はいくつかあったそうですが徐々に解体され、
今は歴史を伝えるために1基のみ残されているそうです。
それでも度々、解体せよという意見を出す議員がいるとガイドさんが言っていました。

桟橋には運搬用のトロッコのレールの後が残っています。

アレイからすこじま

URL:http://www.kurenavi.jp/html/m000008.html
(呉市観光ホームページ「くれナビ」アレイからすこじま)


つづいては入船山公園内にある入船山記念館に行きました。

入船山記念館は呉鎮守府司令長官官舎だった建物です。
設計者は後に横須賀鎮守府長官官舎も手がける桜井小太郎先生
横須賀鎮守府長官官舎は先日伺いましたね。

洋館と和風建築が融合した様式は横須賀のものとよく似ていますね。

壁の装飾に使われている金唐紙。
作成に手間がかかりすぎることからロストテクノロジーとなっています。

真鍮製(?)の戦艦大和の模型。
ガイドさんの説明では大和ミュージアムの巨大模型でも再現していない
艦尾の内火艇格納庫が再現されているとのことです。

それがこれ。面白い構造ですね。

応接室。

食堂。当時のコースメニューが置かれていました。

和風建築。
同じ建物としてつながっているようには思えませんね。

同じ敷地には東郷平八郎海軍大将元帥が
呉に赴任していた時に借りていたという座敷が移築されて展示されていました。

ガイドさんとはここでお別れ。

入船山記念館

午前9時~午後5時 / 観覧料:一般250円
URL:http://www.kurenavi.jp/html/m000001.html
(呉市観光ホームページ「くれナビ」入船山記念館)


次は大和ミュージアムに向かいます。


1/10スケール、全長26.3メートルの戦艦大和の再現模型。
すごくおおきいですねえ。

上から見るとこのような感じです。

戦艦金剛に搭載されていた缶。
重油専燃に近代化改装された時に外されたものが
建物の暖房用ボイラーとして戦後も使用されていて
平成5(1993)年まで使用されていたそうです。

海底に眠る戦艦大和の様子。
宇宙戦艦ヤマトのようには行きませんね…

1/10スケール大和を艦尾方面から
確かに内火艇の格納庫が閉ざされています。

俳優の石坂浩二さんが「開運なんでも鑑定団」に出品された後に
アメリカ人から買い取って寄贈した戦艦長門の軍艦旗。

特殊潜航艇『海龍』

北上さんと58ちゃんが嫌がっている
人間魚雷『回天』

『零式艦上戦闘機六二型』
艦これではヴァクセンと呼ばれてますね。

大和ミュージアムでは歴史認識や戦争責任などの思想面は
ニュートラルに対応するようにしているそうです。

艦これを通じて知った艦艇をより知りたい、見たいという方にはおススメです。

呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)

午前9時~午後6時(展示室入館は30分前まで) / 観覧料(常設展示):一般500円
URL:http://www.yamato-museum.com/


大和ミュージアムの見学を持って本日の視察は終了。
今日は宿をとって明日の視察に備えます。

その夜。

司令官「よし、青葉は寝たな…」


司令官は宿に近い「海軍さんの麦酒館」で夜を楽しみました。

司令官「地ビール美味いなあ…鳳翔のとこに置いてくれないかなあ」

海軍さんの麦酒舘

営業時間:平日17:00~23:00/土11:30~23:00/日・祝11:30~21:00
URL:http://www.kurebeer.com/f06.html


青葉、呉に往く(2日目)に続きます。

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