鎮守府新聞ワレアオバ│Naval District Newspaper Ware Aoba

遠征報告:日本海軍最後の船
2015.02.14

どうも、青葉です!

期間終了間際の甘味処間宮に行ってきました。

先日の訪れた際に、皆野提督が間宮羊羹を購入しようとしましたが、
品切れで予約対応だったため、商品の引き取りを兼ねての訪問です。
3か月間ですから四半年の間でしたが、終わりに近づくとあっという間な感じですねえ。

さて、今回の目的は間宮だけではありません。

「日本海軍最後の艦船を見に行こう」

という司令官からの提案がありました。

「艦船」とは軍事目的で使用される大小の船舶を示します。

一般的に「軍艦」がその意味でとられていますが、
日本海軍での分類では「軍艦」は戦艦、巡洋艦、空母などを示し
艦首には菊の御紋(菊花紋章)を頂くことが許されていました。
これは「軍艦」の特権のようなもので、青葉もつけていました。

駆逐艦や潜水艦などは「軍艦」には含まれずに「艦艇」と呼ばれます。
「艦船」の中で戦闘目的で使用されるもの(戦闘艦)が「艦艇」です。
戦闘艦以外の海軍籍の艦は全て「艦船」となります。

そして日本海軍最後の艦船「宗谷」はお台場にある船の科学館の別館として繋留、展示されています。
日本海軍時代は特務艦として物資の輸送や測量などの任務に就いていました。

船の科学館には横須賀に移設されることが決定した戦艦「陸奥」の主砲も展示されていますので
合わせて見学します。

船の科学館はその名の通り船に関する事柄を中心に展示する海事博物館です。

大型客船を模した特徴的な建物の博物館でしたが、こちらは現在無期限休館中。
現在は別館展示と屋外展示のみが無料で見学できます。

司令官「本館が開館してた時は、別料金取ってたけどね」

色々調べてみると開館していたころは
・本館入館券:700円
・宗谷、羊蹄丸のセット券:1000円
・宗谷、羊蹄丸のみの入館券:600円
という値段設定だったみたいですね。

「羊蹄丸」は「宗谷」と並ぶように展示されていた青函連絡船を改造した博物館船です。
老朽化と維持費の問題から展示を終了し、現在は解体されています。

司令官「船の科学館のリニューアルに合わせた展示終了という話だったんだけどね」

2011年9月の休館からだいぶ経ちますけど、リニューアルについては何も報道ありませんねえ。


さて、秋葉原より浜松町に移動し、そこからお台場方面のバスで船の科学館へ参ります。
夏季・冬季の大作戦以外でお台場に行くのは久しぶりですねえ。

「宗谷」です。

当然のことですが、展示物としては南極観測船がメインですので
特務艦「宗谷」としては歴史紹介程度の展示でした。

天井は低く、扉の高さもおおよそ150cm前後だと思います。
背の高い司令官が天井に頭擦ったりしてました。
当時の日本人が現在より小柄だとしても、かなり不自由な気もしますねえ。

士官室や船員室はベッドが置かれていましたがこれも小さめでした。
青葉でも足が出ちゃいそうな気がします。

展示されているところどころの部屋にはマネキンが置かれていて当時の様子を再現しているのですが

これが予想だにしないところにヒョッと現れる感じなので
見つけるたびに司令官たちが驚いてましたねえ。
別の部屋には乗組員の気持ちのこもった落書きなどもありました。

なお、「宗谷」は特務艦時代には、
富士山本宮浅間大社の浅間大神を祀った「宗谷神社」が艦内神社として奉られていましたが
戦後GHQに接収された時より撤去されました。

南極観測船の任務に就いた時に立て続けに起こった不運な出来事から
船長が出航前に訪ねてきた元士官から聞いた「宗谷神社」を復活させたそうです。

以後の南極観測船にもこの伝統は受け継がれています。
司令官が以前に現在の南極観測船「しらせ」を見学した際には
食堂近くに神棚が設えてあるのを見たそうです。

青葉もこの話は聞いていたのでこの艦内神社を一目見たかったのですが、
神社があること自体うろ覚えでしたので見つけられませんでした。
「宗谷」を2周したのですけど…

青葉注記:
帰ってからいろいろ調べましたところ、「艦橋に復活させた」または「海図室に復活させた」と紹介されていました。
海図室は艦橋の後部にありますが、残念ながら扉越しの展示となっており、
仮に宗谷神社がまだ設えていても直接見ることは難しそうです。
※後日、船の科学館の近くに行った時に寄って上図を撮影してきました。



「宗谷」の繋留されている近くには
独立行政法人「航海訓練所」が所有する「日本丸(2代目)」が係留されていました。
「日本丸」は浦賀船渠(住友重機械工業浦賀工場)で建造された航海練習用の帆船ですね。


船の科学館には戦艦「陸奥」の主砲も展示されています。
説明書きによれば第四砲塔のものとのこと。

青葉注記:
戦艦「陸奥」の主砲は海上自衛隊第一術科学校(江田島)に砲塔の姿で展示されています。
今回のものと同じく第四砲塔と説明されていますが、こちらは昭和10(1935)年の大改装の際に外されたものです。
大改装では廃艦となった土佐型戦艦へ搭載する予定だった砲身に載せ替えられたらしいので、
加賀が戦艦のまま建造されていたらこの砲身を使用していた可能性もありますね。


砲口が埋められているのが残念ですよねえ。
抑気具(砲口蓋)で蓋をしているというならわかるんですけど。

2020年の東京オリンピックに向けた再開発で撤去されるにあたり
戦艦「陸奥」を建造した横須賀で里帰り運動を行われ、幸いにも移設先として決定したそうです。

ヴェルニー公園を移設先として考えているようですが
具体的に移設作業がいつ行われるのか等はまだ不明です。
現在は移設に向けた募金を行っているようですね。

司令官「個人的には米軍基地に砲口を向けて展示して欲しい」

それはさすがに無理でしょう……

陸奥の里帰りを支援する会

URL:http://miurahantou.net/


もともとはミュージアムショップだったところを改装したMINI展示場にて
1/700スケールの艦艇模型が100隻近く展示されていました。

三笠の1/500スケールの艦隊コレクションでは
青葉の第六戦隊では、青葉の他は加古だけでしたけど、こちらでは古鷹や衣笠も展示されています。


その他、進水記念のハガキなども展示されていますので、
小さいながらも見ごたえのある展示ですねえ。
写真は横須賀海軍工廠での陸奥の進水記念葉書です。

青葉たちは15時すぎくらいに到着したのですが、全部見終えたころには17時近くになっていました。
隅から隅まで見るとあっという間に時間が来てしまいます。
本館展示が再開されたらまた来たいですねえ。

以上、青葉でした。

南極観測船「宗谷」 / 船の科学館別館展示場

ゆりかもめ「船の科学館駅」より徒歩1分
開館時間:10:00~17:00 / 入館料:無料
URL:http://www.funenokagakukan.or.jp/index.html

青葉写真館
本文で紹介できなかった写真たち

甘味処間宮で撮影した色々な写真です。







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