鎮守府新聞ワレアオバ│Naval District Newspaper Ware Aoba

遠征報告:防衛大学の開校祭に行ってきました
2016.11.20

どうも、青葉です。

防衛大学校(以下、防大)の開校記念祭に行ってきました。

防大は幹部自衛官を養成する自衛隊の教育機関です。
幹部候補生はここを卒業したのちに
陸上・海上・航空の各幹部候補生学校に入校します。

海上自衛隊では江田島の第1術科学校がそれに当たります。
青葉のころも海軍兵学校として士官の養成やってましたねえ。

旧軍時代には陸軍と海軍で分かれて士官養成をやっていましたが
陸軍・海軍間での人事交流が少なく、
それが先の戦争のような総力戦時に軋轢となった反省から、
自衛隊(前身の警察予備隊・海上警備隊)創設の過程において
分別せずに教育するという現在のような体制になりました。

ちなみに士官学校・兵学校が防大にあたり、
高級将校養成を目的とした陸軍大学校・海軍大学校は
幹部候補生学校にあたるそうです。

防大の開校記念祭は毎年11月にあるのですが、
ワレアオバの取材を始めた2014年は所用、2015年は悪天候のため断念と
今回が初めての訪問になります。
それでも2日目だけなんですけどね。


京急馬堀海岸駅から徒歩20分ほどで到着。
シャトルバスが出ていたようなんですが、
開校記念祭の特設サイトになんも書いてなかったんですよねえ……

いや、京急バスが独自に出してるんでしょうけど、
毎年やってるなら防大だって把握してなきゃおかしいんじゃないですかねえ。

防大のキャンパス内には現行の装備や
古い兵器も展示されているという話なので、
それを見るのも楽しみの一つなのです。

まず見つけました。


10式戦車
1日目の訓練展示で使用したみたいですね。
なんともポリゴンチックな角ばった形状が現代的ですねえ。



F-1支援戦闘機
日本初の独自開発による超音速戦闘機です。


機雷用係維器
湾岸戦争時にイラク軍が敷設した機雷のもので、
終結後のペルシャ湾掃海に自衛隊が派遣された際に回収したものだそうです。


93式水上艦艇用魚雷
俗に言う「酸素魚雷」ですね。
なんか性能表が一部書いていないのが気になりますが。


61式戦車

74式戦車
戦後の国産戦車の象徴ですね。


M4中戦車(シャーマン)
説明板が何故かありませんでした。
陸上自衛隊の草創期にアメリカより供与され「特車」という名称で使用されていました。

※自衛隊は軍隊ではないとの理念から「戦」の字の使用を避けたそうです。
なお警視庁で装甲車などを特車の名称で装備するようになり、
警察用語との混同を避けるためという理由で「戦車」に改称されています。


41式山砲
明治43(1910)年に開発され、先の大戦まで旧陸・海軍で使用されていた山砲です。
山砲というのは軽量・小型かつ分解可能で砲身が短いため射程も短い火砲を指します。
昔の写真ではしっかり車輪が残っていたようですけど、どうしてこうなったという保存状態ですね。


94式47mm速射砲
説明板なしというか管理が放棄されていますね……
歩兵連隊の対戦車火器として使用され、ノモンハンや沖縄戦で少なくない損害を与えました。


ボフォース式山砲
もはや展示する気持ちすらない状態に……
ボフォース(Bofors)社は、スウェーデンの兵器メーカーです。
艦これでは対空機関砲として40mm四連装機関砲がアイオワさんの装備として登場していますね。
鹵獲兵器を国軍用整備したものとありますが、おそらく中国で鹵獲したものだと思われます。




PAC3
発射筒を稼働させたりとサービスしていました。


155mm榴弾砲FH-70
暗くて見えにくい……
ちびっこがうらやましい

防大ではこのほかにF104J戦闘機「栄光」が展示されているとのことですが、
今回は残念がら展示場所を見つけることが出来ませんでした。

まずは記念式典・観閲式を見ます。

グラウンドに場所取りをしたのちに売店などを回り

防大カレーを発見したので購入。
カレースプーンがこれだけ集まってるのは初めて見ました。



防大では生徒が4つの学生寮(学生舎)に分かれて団体生活を送っており、
学生舎ごとに大隊という形で第1学年~第4学年まで一緒に生活しているとのこと。
※昔は5つ目の大隊もあったようです。
記念祭では大隊毎に模擬店なども出しています。

記念式典・観閲式、始まりました。


まず大隊毎に整列。


やっている最中にヘリコプターが離陸して飛んでいくのが見えました。
形からするとCH-47(チヌーク)でしょうか。



学校長やら偉い人がやってきて居並ぶ学生たちを観閲。
防衛大臣はこないんでしょうかね。

これに合わせて、陸海空の航空機が防大上空を通過します。
ちょっと場所取りが悪くて後ろからのショットばかりなんですけど……


まず陸上自衛隊の対戦車ヘリ「AH-1(コブラ)」


同じく陸自の輸送ヘリ「CH-47(チヌーク)」
さっき離陸していったやつでしょうかね。


海上自衛隊からは哨戒へリ「SH60」
JだかKだかは見た感じではわかりませんけど。
たぶんKの方でしょうね。


同じく「P-3C」哨戒機


航空自衛隊からは「C-1」輸送機


そして「F15」戦闘機

次々に飛んでくるのは迫力がありますねえ。


軍楽隊が現れて、


大隊毎に整列行進。


上空にCH-47が。


何かが出てきました。


パラシュートです! 3人降りてきます。



操作をしつつ、着陸。


見事3人ともグラウンドに降り立ちました。



ドリル展示が行われて、グラウンドでの式典はいったん終了。

15時に防大開港祭名物の棒倒しが行われるので
それまで校内を見て回ります。

防大では外国からの留学生を受け入れていて、留学生の母国の料理を出す露店が出ていました。
作っているのは防大生でしたけどw


せっかくなのでと「パッタイ」というタイ風焼きそばを購入。
飲み物はタイのお茶です。

美味しいのですけど、味は形容しがたいですね。初めての体験。
紅いので辛いのかなとも思いましたが、それほどではありませんでした。
機会があればタイ料理のお店とか行ってみたくなりますね。


防衛大学の成り立ちなどを展示している資料館へ……って、萌える自衛隊な等身大ポップが。
防大オリジナルの萌えキャラみたいですね。


そして、棒倒しが始まるので再びグラウンドへ。
防大の棒倒しは1期生から行われているそうですが、とにかく過激という話を聞いています。


何か騒がしいなと思ったら、稲田朋美防衛大臣と小泉進次郎議員が来ていました。
……棒倒しを見に?


昨年優勝した第1大隊が優勝旗とトロフィーを返還。


まず第2大隊(青)と第3大隊(緑)の試合。



、あっという間に青が緑の棒に取り付き、引き倒して終了。1分もかかってないです。


試合中に負傷者が出たみたいで、担架で運ばれていきました。
うーん、うわさ通り過激ですねぇ。


続いては第1大隊(赤)と第4大隊(橙)の試合。

医療班も待機。



さすが昨年優勝の赤が速攻で橙の棒に取り付き、引き倒して勝利。こちらも1分とかからず。
結構、早く勝敗が決まるものですねえ。


決勝戦前のインターバルとして、空手部の演武と応援団の演舞。


そして、第1大隊(赤)と第2大隊(青)の決勝戦。
ともに高速機動で勝利を掴んできましたが、果たして……


結果、第2大隊(青)が優勝! すみません写真ありません。
赤が攻めあぐねている隙に、青が速攻で引き倒して勝利しました。
いやぁ見ていて面白かったですねえ。

このあとグランドフィナーレがありましたが、帰りの混雑を考えてこれにて撤収。

初めての参加でしたが、いろいろ見どころがあって楽しかったです。
来年も来るとしたら、F104J戦闘機を見たいですね。

以上、青葉でした。

防衛大学校 第64回開校記念祭

開催日:2016年11月19日~2016年11月20日
テーマ:飛躍
URL:http://www.nda.ac.jp/ed/Festival/2016/index.html


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